拡大する観光市場の中で

ここ数年の円安と日銀による様々な施策により、経済全般が徐々に上向いていると言われています。特に、近年は円安と途上国の経済発展、さらにビザ取得要件の緩和などによりインバウンド市場が急速に発展しています。旺盛な購買力を持つ海外の旅行客にとって、日本に来る楽しみの一つに買い物があるようです。質の高い日本製商品は途上国から訪れる彼らにとって格好のお土産であり、自分の日用品としても需要が高まっているようです。

中でも、日本の化粧品の需要は大きく、美を追求する女心に国籍の違いがないことを改めて感じさせられます。現在のところ、日本を訪れる外国人旅行者の大半が初めて日本をツアーで訪問する人のようですが、最近、その状況に少しずつ変化が表れているそうです。団体ツアーで日本を訪れ、日本の環境や食事、文化などを気に入り、次はもっと自由な個人旅行を選ぶという傾向が始まっているそうです。さらに消費動向にも変化が見られ、典型的な日本製のお土産から、地方の特産や伝統工芸品まですそ野が徐々に広がっていると指摘されています。

そんな彼らをターゲットにした次の成長分野として美容部門が挙げられます。すでに、日本製の化粧品の質の高さは広く知られています。今後は、美容医療やエステといった分野に多くのインバウンド客を引き寄せるためのシステムが求められるでしょう。物販だけでなく、日本の美容分野の良質なサービスを海外から訪れる人たちに提供することで、さらに日本の魅力を多くの人に伝えることにつながるのではないしょうか。そしてそれが結果として、この業界の成長にも結びつくでしょう。